今回決定した美術作家のひとり、大槻さんについて紹介します。
■アーティスト1
大槻 唯我(おおつき ゆいが)

990年 兵庫県⽣まれ
2014年 武蔵野美術⼤学造形学部映像学科卒業
2019年 東京藝術⼤学⼤学院美術研究科先端芸術表現専攻修⼠課程修了
2023年 東京藝術⼤学⼤学院美術研究科先端芸術表現専攻博⼠後期課程修了
現在は、東京を拠点に制作活動を⾏う
被写体となる⼟地の詳細なリサーチに基づき、死と⽣をめぐる⼈の営みや、風景の背後にある⾵⼟や場所に焦点を当てた作品の制作を⾏っている。
Instagram @_yuiga
【主な展覧会、受賞歴】
2015年 第13回写真「1_WALL」奨励賞受賞
2015年 個展「傾がずの原」(ニコンサロン新宿/⼤阪)
2018年 グループ展「阿佐ヶ⾕アートストリート」(杉並区商⼯会館、東京)
2021年 「『⾵景』のつくりかた」(⽬⿊区美術館 区⺠ギャラリーB)
2022年 科学者とアーティストの共同プロジェクト「ファンダメンタルズ」に参加
【アーティスト・イン・レジデンス経験】
2023年5月 Back to Basics、Arteles Creative Center(ハウキヤルヴィ、フィンランド)
2023年11月 Katsurao AIR、Katsurao Collective(葛尾村、福島)
【これまでの作品】

「泉の果て」
2021-2022 年
archival pigment print
⻘⽊ヶ原樹海を被写体としたシリーズ。死のイメージが先⾏する森の実情、⾵⼟を背景として地元の⼈々の営みが続いてきた場所、⽣に満ち溢れた原⽣林として捉えた。「⻘⽊ヶ原と写真をめぐる場所」と題した論⽂にて博⼠号を取得。
泉(いずみ)はあらゆるものの源泉であり、
泉(せん)は⼈々が還る地下の⻩泉の国でもある。
果ては、世界の断崖かもしれないし、
季節の終わりのような、単に次の何かの、はじまりの予感かもしれない。

「傾がずの腹」
2012-2014 年
chromogenic print
前⽅後円墳を撮影したシリーズ。申請者の制作テーマの⼀つでもある「死から⽣を捉える」ことを志向するきっかけとなった作品。古代の死のあり様から、現代の死に対する態度を問い直すことをテーマに制作。

「Study of Abandoned Mines and Forests」
2019-2020年
chromogenic print
2019 年より断続的に⾏なっている、国内の廃鉱に関するシリーズ。過去のこととして捉えられがちな国内の採掘による⻑期的な環境への影響を問う。現在、国⽴環境研究所の⼀ノ瀬俊明⽒との共同作品を「ファンダメンタルズ」にて進⾏。
