【決定】ZEN AIR EIHEIJI 滞在アーティストが決まりました。

6/30から8/15まで、2023年度の滞在アーティスト等を募集したところ、初年度にもかかわらず、ヨーロッパやアメリカなど海外を含む67組もの応募がありました。ご応募くださった皆さま、ありがとうございました。

審査会を経て、滞在アーティスト2名が決定しました。

■アーティスト1
大槻 唯我(おおつき ゆいが) 

@_yuiga
https://www.yuigaohtsuki.com/

写真家

■アーティスト2
中村 厚子(なかむら あつこ)

@atsukonakamura_studio 
https://www.atsukonakamura.com/

お二人は9月から12月にかけて福井県永平寺町に滞在いただき、平寺本山はもちろん、近隣の山に登ったり歴史資料を調べたり、また地域と人と触れ合い制作のヒントを探していきます。

その様子は、随時公式Instagramで公開してまいります。
ぜひフォローしてくださいね。

@zenaireiheiji
https://www.instagram.com/zenaireiheiji/

ZEN AIR 2023 審査会 総評

〇橋本 梓 氏(国立国際美術館学芸課主任研究員)

短い応募期間であったにもかかわらず、67 件もの応募書類が国内外から届いたことは、審査員である私にとって大変嬉しい悲鳴でした。熱のこもった多数のプロポーザルの中からわずか 2 件を選出するのはとても厳しい作業でしたが、制作のビジョンを鮮やかに描き、また永平寺町と禅の文化により深くコミットする意志を具体的に示してくださった、大槻唯我さんと中村厚子さんというお二人のアーティストに、ZEN AIR 第一回目の滞在という、重要な機会をお渡しすることに致しました。

大槻さんは綿密なリサーチに基づいた写真制作、中村さんは自然の素材をふんだんに取り入れたダイナミックな彫刻というそれぞれのアプローチを通じて、新しい現代美術の種が永平寺の地に撒かれ、地元の皆さんが永平寺町を再発見して下さることを強く期待しています。

〇湊 七雄 氏(美術作家/福井大学教育学部教授)

 今回の新たな試みに67件もの応募がありました。世界各地のアーティストや研究者が禅の精神性に共鳴し、自身の表現・研究に結びつける方法を提案していただき深い感銘を受けました。それぞれの提案がとても魅力的であり、選考プロセスには相応の困難が伴いましたが、以下の観点をもとに総合的に審査しました。

 まず、禅との調和について、アーティスト・研究者がどのように禅の精神性や「永平寺」という場所との関連性をプロジェクトに取り入れ表現しているのか。つぎに、地域住民・地域コミュニティーとの関わりについて、地域のリソースをどの程度活用しているか。最後に発展性について、作品やプロジェクトが永続的な価値や意義を地域にもたらす可能性があるか。

 今回、残念ながら選外となったプロジェクトにも多くの可能性が含まれていることを審査員一同認識しました。

 中長期的な視点で、「ZEN AIR」を育てていくために、どうぞ温かい目で関わりを持っていただき、今後の発展にご協力いただけると幸いです

〇窪田 研二 氏(インディペンデントキュレーター/ZEN AIRディレクター)

第1回目の公募となる本年度には、予想を超える多くの応募が国内外からありました。これは人の生き方や世界の根源的なあり方を探求することを職業としている多くのアーティストや研究者たちが、いかに禅の精神や思想に強い関心を持っていることの証しだと言えるでしょう。

そうした中で、今回は2回の審査会を通じ、永平寺や町内の人々の営みをリサーチし、写真や刺繍などで表現することを計画している大槻唯我と、現地の流木などを使い、人と自然、宇宙との関係性をスケールの大きい彫刻作品で表現している中村厚子が選出されました。

今回のレジデンス期間におけるリサーチや制作を通じて、この2人が今後さらにアーティストとして飛躍すること、そして地域の人たちとの新たな出会いにより、地域住民にとっても新しい角度から故郷を見つめるきっかけになることを望んでやみません。